社会医療法人 陽明会 小波瀬病院 MSW 山本 陽子

1. 小波瀬病院について

小波瀬病院は北九州市と行橋市の間に位置し、人口約3万6千人の苅田町に1982年設立致しました。周辺には日産自動車九州工場を始め、トヨタ自動車、三菱マテリアル、日立金属、九州電力等、日本有数の企業が操業しています。2006年に北九州空港が開港し、苅田港・東九州自動車道苅田北九州空港インターチェンジもあり、陸・海・空と交通の便も整っています。

元々、この地域には救急病院がなく地域の方の声にお応えし、「医療を通じ、地域住民の健康と福祉への貢献」を病院理念として掲げ、救急医療を支えることを第一目的とし、開院となりました。現在では「災害拠点病院」「救急告示病院」「へき地医療拠点病院」として認定されています。高齢化等急速な社会の変化に応じて、急性期から回復期まで質の高い医療・看護・リハビリを提供するケアミックスの医療を展開してまいりました。ここ数年は救急患者搬入も増え、多い時は月250件程となり、手術件数においても年間1800件近くとなっています。2011年6月1日には新病院が完成し、院内の利便性も強化され、より一層の地域貢献を目指しています。

現在、一般病棟166床、回復期リハビリ病棟100床(基準Ⅰ60床・基準Ⅱ40床)の計266床で運営しています。法人関連施設として御所病院(一般病棟60床、療養病棟60床の計120床)、かつやま診療所、介護老人保健施設「御所」(98床)、介護老人保健施設「菖蒲」(98床)、在宅部門では訪問看護ステーションや通所リハビリテーション、居宅介護支援事業所等を有しています。中でも、回復期リハビリ病棟を2013年10月に40床増床し、住み慣れた地域で生活できるよう術後早期のリハビリテーションの強化を目指しています。在宅復帰の難しい際は、法人内で毎週会議を行い、受け入れ先を状態に応じて検討し、連携を図り、入院から退院までの一貫したアプローチを実践しています。尚、当地域は他の地域と比べ、当院関連施設を含め施設の数も種類も豊富で料金も低額で入所できる為、これらに入所される方も少なくありません。

京築地方の基幹病院を目指し、救急医療を含めた急性期医療のさらなる充実、高齢化社会に対応した慢性期医療の整備など、これからも地域の皆様の声を聞きながら、安心してご利用頂ける新しい病院作りを目指していきます。

2. 医療福祉情報センターについて

現在、医療福祉情報センターには3名の医療ソーシャルワーカーが在籍し、病棟担当制を設けています。業務内容は、外来受診や入院に関する相談、ムンテラ同席、医療費等経済的問題の相談、心理的・社会的問題への支援、介護保険の説明、カンファレンス・リハビリ回診への参加、家屋調査、退院調整が主となっています。特に無保険や身寄りのない患者様の対応は一日がかりの業務になることもあります。面談の中で一人ひとりの患者様やご家族のニーズを把握し、それらに対し情報提供を行い、患者様やご家族が自ら方向性を決定できるような支援を目指しています。時間に追われることもありますが、やりがいや達成感をとても感じています。

今後、医療ソーシャルワーカーとしての専門性を発揮しながら、院内のみならず地域と病院とを繋ぐ懸け橋の役割を担うことができればと思っています。所属機関の機能によって医療ソーシャルワーカーに求められる機能が異なってはいますが、患者様やご家族の声に耳を傾け、近くに寄り添い、最新の社会資源を発掘していくよう心掛けていきます。

obase-hosp 小波瀬病院

〒800-0031
福岡県京都郡苅田町大字新津1598番地
TEL:0930-24-5211
FAX:0930-25-0748

2014年 4月現在