1. 福岡大学筑紫病院について
福岡大学筑紫病院は昭和60年6月に福岡大学の第二病院として福岡県の中部に位置する筑紫野市に開院しました。近くにはJR天拝山駅と西鉄朝倉街道駅、筑紫野インターがあり、利便性に恵まれています。さらに筑紫野イオンモールまであるという素晴らしい環境です。
当院は平成25年5月7日に新しく建て直し、新病院として生まれ変わりました。病床数は310床(うち一般308床、ICU11床・HCU19床、感染2床)有し21診療科を標榜しています。病院の機能としては急性期病院であり、二次救急を主体としています。
また、当院は平成19年4月に大学病院では全国で初となる地域医療支援病院の承認を受けました。これにより大学病院としての使命である①診療②教育③研究の機能を充実させつつ、地域の医療施設と機能を分担・連携・地域完結型の医療の提供を行っています。つまり「地域に密着した高度な医療の提供」が当院のスタイルです。
2. 地域医療支援センターについて
地域医療支援センターには医師1名、退院調整看護師4名、ソーシャルワーカー3名、がん相談専従看護師1名、事務職員4名が在籍しています。
他医療機関からの外来事前診療予約、入院依頼受付、検査外来の予約受付などの前方支援業務を事務職員が担当し、退院支援や医療福祉相談などの後方支援を看護師とソーシャルワーカーが担当しています。
後方支援においては医療依存度の高い患者様に関しては看護師が主として対応し、経済的支援や社会的背景に様々な要因が生じている患者様に関してはソーシャルワーカーが主として対応しています。それぞれの専門性を活かし役割分担していますが、看護師とソーシャルワーカー間では、定期的なチームカンファレンス、職種カンファレンス、症例カンファレンスを開催し、情報共有、意見交換することで患者様へのよりよい支援に繋がるように日々業務に邁進しています。
また、各病棟には退院支援ナースを配置しているため、地域医療支援センターと病棟との連携は取りやすく病棟と協力して患者様の支援を行っています。
当院の平均在院日数は11.5日(平成25年度)であり、早期介入してはいるものの、患者様に関わることのできる時間は短いです。
急性期病院では病状が不安定なことや、思いもよらない病気の発覚など患者様やそのご家族の今後の病状や生活についての不安はとてつもなく大きなものであると思われます。急性期病院だからこそ、そういった不安を少しでも軽減できるように、私たちは限られた時間で最大限の支援ができるよう患者様とそのご家族との面談をしっかりと行い、その思いを聴くことを心がけています。そして、それぞれ患者様が今置かれている状況はどのようなものであるのか、どのようなことに困っているのか、どのようなサポートがあれば解決に向かうことができるのか、これらの視点を大事にしています。
そして、当院で支援が終わらないケースも多々ありますので、転院先の療養型病院のソーシャルワーカーや施設の相談員、地域のケアマネージャーや地域包括支援センターなどにきちんと継続支援の依頼をすることで、繋いでいくことも大事な役割であると考えています。
3. がん相談支援センターについて
筑紫医療圏にはがん診療連携拠点病院がありません。しかし、がんで苦しむ患者様は多く、がん診療連携拠点病院ではありませんが当院でもなんとか、がんで苦しむ患者様に対して力になれないだろうかとの思いから平成26年8月より地域医療支援センター内にがん相談支援センターを立ち上げました。
現在、専従のがん専門相談員が1名、専任のがん専門相談員が1名在籍し、がんに対する不安や、就労について、療養上のことなどの相談支援を行っています。
4. おわりに
福岡大学筑紫病院は地域に根ざした大学病院を目指しています。これからも患者様はもとより、他の医療機関、施設、地域にも親しまれるように垣根のない大学病院を目指して躍進する所存でありますので、今後ともよろしくお願い致します。
学校法人 福岡大学筑紫病院
〒818-8502
福岡県筑紫野市俗明院1-1-1
TEL092-921-1011(代表)
平成27年10月