医療法人 原三信病院 MSW 城間 夏美

原三信病院の医療連携課で医療ソーシャルワーカーをしております、城間夏美と申します。今回依頼を賜りましたので、原三信病院の紹介をさせていただきます。

 

1.原三信病院について

原三信病院の歴史は古く、代々黒田藩の藩医として仕え、明治維新後の廃藩置県でその任に終止符を打つことになりました。明治12年に現在地に外科医院として開業し、明治35年に九州初の私立病院(病床数30)を開設いたしました。徐々に診療科目・病床数も増え、総合病院・救急指定病院の認定を受け、現在に至ります。病床数は、一般359床です。

診療科は、循環器科・呼吸器科・消化器科・脳神経内科・糖尿病科・総合診療科・血液内科・外科・泌尿器科・脳神経外科・整形外科・放射線科・歯科・麻酔科があり、専門外来(胆石症・乳内分泌・ストーマ創傷・不妊・ED・尿失禁・神経泌尿器・女性泌尿器・生活習慣病・CKD・フットケア・ハイパーサミア・移植・腎移植・セカンドオピニオン)も開設しています。

関連施設に、香椎原病院・腎クリニック(外来透析)・泌尿器クリニック・訪問看護ステーションおおはまがあり、急性期治療から回復期・療養・在宅サービスの提供が出来るように連携をしております。関連の香椎原病院とは博多区~東区と距離があるため、患者様のご家族・ご友人の方々が面会しやすくなるように、病院間を行き来するシャトルバスを設けております。

また病院の周辺には博多港があり、壱岐・対馬から受診される患者様も多く、移動の負担軽減ができるよう平成24年に博多港から原三信病院間のシャトルバスも開設いたしました。病院の建物は築50年を経過し、入院や外来対応するにも手狭な状態となっていました。患者様が安心して治療・療養するには適さないこともあり、平成26年から病院の新棟建設工事を開始し、今年の3月に新棟が完成、オープンすることが出来ました。

今後も病院の基本方針である“質の高い医療の追求・居心地のよい環境の提供・心のこもったサービスの実践”を心がけ、地域から求められ中核的役割を果たすことが出来るように努力していきます。

 

2.医療連携課について

医療連携課は、医療連携・医療相談・がん相談支援センター・コールセンター・入院受付で構成されており、医師1名、看護師5名(連携室1名、退院調整2名、がん相談2名)、事務6名、医療ソーシャルワーカー3名(現在1名産休中)が在籍しています。医療ソーシャルワーカーの主な業務内容は、転院支援・退院支援・社会保障制度の紹介(介護保険、身体障害者手帳、神経難病の申請など)・地域包括支援センターや居宅介護支援事業所、訪問看護ステーションとの連携などです。

業務のなかで対応件数が多いのは、転院・退院支援です。これまで主治医や病棟から突然転院・退院調整の依頼を受け、対応に慌てることがよくありました。退院調整看護師の協力で、入院する際に退院支援質問票(入院前の生活状況・退院後の希望の把握)を導入し、入院中の経過と照らし合わせ、今後支援が必要か判断できるよう取り組み始めました。

外来からの相談も年々増加しており、患者様・ご家族だけではなく、ケアマネージャーや訪問看護師から相談頂ける機会も増えてきました。5年前まで医療ソーシャルワーカーだけで対応していたことも、現在では退院調整看護師やがん相談支援センターの看護師が配置されたことにより、それぞれの専門的視点からの問題抽出、情報交換、情報共有が可能になり私たちの視野も広がりました。

現在医療ソーシャルワーカー2名体制のため依頼が重なることもあり、すぐに対応できないことも多くご迷惑をおかけすることが多々ありますが、医療ソーシャルワーカーに相談してよかったと思っていただけるよう1つ1つのケースにしっかりと向き合い、患者様やご家族が自分たちの力で選択していけるような支援を心がけていきたいと思います。今後も病院の理念である“病人のための病院”を実践できるよう、患者様、ご家族、地域の皆様のお役に立てるよう努力していきたいと思っています。

 

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医療法人 原三信病院

〒812-0033 福岡県福岡市博多区大博町1-8

TEL:092-291-3434

FAX:092-291-3424

 

平成28年3月現在